2016年度親子理科実験教室(春~夏コース)第2回を開催しました
7月3日(日)、親子理科実験教室、春~夏コース第2回が京都大学理学部セミナーハウスにて行われました。担当講師はお馴染み松林昭先生、第2回テーマは「ヨウ素でんぷん反応の不思議 ~ デンプンを探して取り出そう! ~」です。
最初に、前回行った色水に化学変化を生じさせることで水溶液の性質を調べることができる学習について簡単に復習しました。ヨウ素液とチオ硫酸ナトリウムが混ざると無色透明になることを思い出したところで、いよいよヨウ素液を使った今回の実験を行います。
まずは、ヨウ素液で紙に好きな文字を書いてみます。ヨウ素液は濃い茶色なのですが、文字は青紫色になります。さらにこれにビタミンCでなぞってみると、不思議なことに文字が消えます。
これは、コピー用紙にでんぷんが含まれているため、ヨウ素液がヨウ素でんぷん反応という化学変化を起こし青紫色変化したこと、さらにヨウ素液がビタミンCによって化学変化を起こし無色になったことを、“ヨウ素でんぷん反応”というキーワードをもとに学びました。
次に、ヨウ素でんぷん反応を使って、ごはん・パン・うどんという典型的な主食に含まれているでんぷんを確認するプレ実験を行いました。そして、これを踏まえて、準備された20種類の食品に、それぞれでんぷんが含まれているのかを予想し、また含まれているとしてどの程度の量か確認する実験を行いました。
それぞれの食品にヨウ素液を垂らすと、明らかにヨウ素でんぷん反応が起こって青紫色に変色するものもありましたが、色変化が微妙なものもあります。この違いは含まれているでんぷんの量だけの問題ではなく、含まれる水分量や細胞への浸透に時間がかかるなどの影響を受けていることも学びました。
そのうえで、でんぷんというものは植物に入っており、生物の活動エネルギー源となっているとても大切な栄養分であることを知ることを知って、授業は終了しました。
次回は「光合成の不思議 ~ 植物の葉にデンプンがあるかを調べよう! ~」というテーマで、7月24日(日)に同じく京都大学理学部セミナーハウスにて開催いたします。お楽しみに!!
<松林昭先生> |
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