2024年06月16日

NHKでの水災害の教訓(ブログ その192)

あいんしゅたいんの会員の仲間で、議論をしたいメンバーが集まって自由におしゃべりしようと、1か月に一回「おしゃべりの会」をズームで開催している。

好きなようにしゃべり、意見を交換する。愚痴の会になることもあれば、人生相談になったり、教育の現状を嘆く会になったりと、どうなるかわからないけど、気楽なおしゃべりの会である。

新年あけて1月の会では能登地震の直後だったこともあり、みんなが自然の脅威に人間がどう向き合うかの話が主になった。

その時、地震に伴う津波の影響や水災害が話題に上った。このことはブログ147で紹介した。そのあと、おしゃべりのメンバーである出口さんから次のようなコメントが来た。

そうなんだ!こんな教訓がすでにあったのだと今更ではあるが認識を新たにした。出口忠夫氏のお話を紹介する。

NHK高知放送局での水害対応について

集中豪雨によるNHK高知放送局の浸水の影響、とりわけ放送確保の生命線ともいえる自家発電機について、当時の高知局責任者からお話を伺いました。

今から26年前の1998年(平成10年)9月24日~25日にかけて、高知市に1時間に130㎜以上の豪雨が夜9時から明け方まで途絶えることなく降り続きました。市内の道路が川のように水が流れ、道路上には車がプカプカ浮いている状態でした。
市街地にある高知放送局では以前から水害に備え、各出入り口には高さ40~50㎝の防水版が設置されていた。それでも水は防水版を乗り越えて流れ込み局内は床上10㎝ぐらいになった。
職員総出で水を汲みだし、排水ポンプを活用したりして大きな被害は免れた。地階にある自家発電機に影響は出ないと考え、ホッとした矢先、思わぬ出来事が。何とスタジオの排水溝(スタジオには番組制作用に給排水溝が備えられている)やトイレから物凄い勢いで水が逆流してきた。必死で毛布を詰めて流出を防いだり、トイレに止水版を立てたりした。地階の発電機にも水が流入したが、職員が総出、徹夜で水の組み出し作業を続けた。
何とか自家発の運転に支障は無く、四国電力からの受電は一時停電したが、自家発のお陰で放送は出し続けることができました。

この教訓を受けてNHKでは、『自家発は上階に設置』『各局の出入り口に止水版の設置』を進めてきました。

もし、この教訓が東電でも生かされていれば、2011年の東日本大震災での電源喪失による福島第1原発の大災害も防げたかもしれない。

出口忠夫

出口忠夫さんは元NHK放送技術局長で、東海大学工学部非常勤講師として「映像の基礎論」や「映像技術」なども担当し、いろいろなところで講演もなさっている方である。

また、NHKのドキュメンタリー制作の経験を通じて、日本でのワクチンの運動の歴史も語ってくださったことがあって、始めて日本の母親たちとNHKのメンバーとの熱い連携があったことを知ることができた。

今回もNHKでの経験をもとに以下のようなレポートをしてくださったのだ。このレポートを紹介するにあたって、出口さんは丁寧に高知放送局の担当された方に連絡を取ってくださり、ご了解を得てくださった。こうした丁寧なお仕事に感心するばかりである。この場で、担当された高知放送局の方がたにもお礼を申し上げたい。

出口さんは、こうしていつも私たちが知らない様々な情報を届けてくださり、おかげで視野が広がる。いろいろな方面の方々と、こうしてネットワークでつながり情報を交換できること、これは人生の最大の喜びでもある。

ほんとうなら、上に立つ指導者がこうした機会をたくさん持って、謙虚に異なった分野の方々や市民の声に耳を傾け、このような教訓を生かしていくならば、もっと私たちはよりよく生きられるのになあ、と思わずにはいられない。

私たちもこうしたおしゃべりの会を大切にしていきたいと思う。