懐かしの愛大:糸野さんとの交流(ブログ その198)
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作成日 2025年3月07日(金曜)14:56
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作者: 坂東昌子
大学院を卒業してからの私の人生は、前半は京大物理湯川研、後半は愛知大学教養部と法学部、定年後はNPOあいんしゅたいんと3つに分かれる。
愛知大学で文系学生相手の授業を受け持って、科学の豊かさと広がりをたっぷり経験したことは、何よりの人生の贈り物だ。特に、愛大には夜間部があり、教えるより学ぶことの方が多く、新しい発見の連続だった。あの頃の毎日がとても懐かしい。
「こんにちわ!伊藤糸野です。 NPO 事務所にお伺いしていいですか?」愛大卒業生の糸野さんからお正月明けにメールが飛び込んだ。
「まあ!うれしい。この間もT君がそして2月には2部のY君が来てくれるよ」と私、「やった!」と糸野さん。親子実験教室(米麦の品種改良)に啓発されて、うどんの材料を持ち込みでやってきた親子4人と私の共同作業で完成したうどんを楽しんだ。
「ところで、糸野さんは、「宙わたる教室」というテレビドラマを見たことがありますか。 私は残念ながら終わりに近づいたとき、たまたまご近所の方にみせてもらって、愛大2部でいろいろなことに取り組んだことを思い出して胸が熱くなりました。ほんとになつかしいです。そのうちに、愛大同窓会をやってみたいなあ、などと考えています。」
「私もお会いできるのとっても嬉しいです。徳田さんも、吉田さんもよく覚えてます!よく車道校舎でお話ししましたよね。あの頃は本当に楽しい思い出です。「宙わたる教室」楽しそうなドラマですね♪見る機会があればまた見てみます♪学生の頃は楽しいことたくさん考えてましたね。今でもそういう気持ちで仕事をしてます。18日、坂東先生の分も含めて、お昼ご飯を持っていきます。キッチンお借りするかもしれません。朝9時頃に行かせていただきます」
糸野さんの長男、レン君は3次元プリンター(3Dプリンター)を使いこなしていて、3次元の作品がコンテストで受賞しているほどの腕前、面白い一家である。
参考URL:ハロウィン2024|チャンピオンリーグ|Autodesk Fusion 学生デザインコンテスト 2024-25 -Autodesk Learning Patner-
2024年度 親子理科実験教室 春コース(全3回) 第1回開催報告
第2回開催報告
第3回開催報告
で、DNAのペンダントづくりと、それにちなんでコメや小麦の品種改良の話があり、小麦粉にもさまざまな種類があることを学んだ。この時、林秀樹さんか、DNAの模型を3次元プリンターで作ってくださり、持ってきてくださったのがきっかけで、糸野さん一家と林が同じ趣味で事務所で語らったのも楽しい思い出だ。
<林さんと糸野一家>
この時、小麦粉の品種改良のご専門の甲斐浩臣先生(鷹野先生のお連れ合い)もボランティアで来て下さり、うどんを作ったのに刺激されて、うどん作りを始めたのだそうだ。
というわけでたくさんの道具を持って一家でやってきた。まず何をするかと思いきや、お茶碗にお茶の粉を入れ、いろいろな温度で並べ始めた。
え?何するの?と思ったら、これで宇宙のような塊ができるのを温度が違ったらどんな塊になるか調べてみるのだそうだ。え?宇宙の温度ってそんなにので大丈夫? まあいいか、宇宙にも温かいところもあるはずだからな。やってみればいろいろわかるかも・・・(お茶はあとで美味しくいただいた)
<お茶の実験>
さてうどん作りが始まった。
<うどん作り>
親子実験教室(米麦の品種改良)に啓発されて、材料持ち込みでやってきた親子4人と私の共同作業で完成したうどん!私の作ったかき揚げと一緒に、たくさん食べた!
「あいんしゅたいんの実験教室は新しい価値観に気づける面白い教室だと思ってます。こうやって色んなことを知ることによって「なぜ?」がどんどん増えていきます。」といって、わがNPOでの「なぜシリーズ」第1回目の配本「5分でアイスを作ってなんで?と考えたらエネルギーがわかった!」を購入してくださった。
そしたら帰ってからのメールで、「今日早速、レン(息子)の欲しい塩化ビニル(静電気実験がしたかった)と書籍のアイス実験をしました!塩化ビニルで水を曲げたりして見せてくれて早速楽しんでいました。あと、アイスはとっても美味しかったです!温度が低いと美味しいアイスができる?のですね(これもなぜ?となります)。
使い終わった水と塩はそのまま、塩の結晶を作るそうです。結晶つくりも楽しそうです。」ということで早速、あいんしゅたいんの親子実験教室の書籍のamazonのレビューを書いて下さった。
<糸野さんからのうれしいお便り>
何度もあいんしゅたいんの実験教室やイベントに通う中で、息子が「坂東先生と話したい」とよく言うようになり、親としても大学生の頃から坂東先生にはたくさん元気をもらえるから、常に会いたいと思っている存在です。今回のアイスの後の塩水ではなぜか全く塩の結晶ができず、それも論理的に考えたら答えが出てくるのでしょうが、こうやって「失敗した」「うまくいかなかった」ことから学ぶことも大事だと思っています。それにしてもアイスがほんとにおいしかったです。
私自身、文系で就職でも色々と失敗してきた人生で、これで良かったのかなと思うこともしばしば。今では医療機関の事務職をしています。そんな私でも暖かく見守ってくださること、坂東先生と同じく昔愛知大学で2部の学生さんやたくさんの学生さんと、先生と過ごした日々は宝物で、今でも家族でこうやってお邪魔させていただいてワイワイ過ごさせていただける日々も宝物です。月のヘリウムの話は半分本気で半分は当時の学生さんが面白いと思う題材を選んだのですが、先生が覚えてくださっていたことの方が驚きでした。そういうことを考えて発表できてしまう、その時先生の講義は大講義室でかなりたくさんの生徒さんが座る中での発表だったのも印象的に残っています。あと50年もしたら現実になるんでしょうね(わくわく)
子育てでは色々と苦労してきた面もあります。息子は小学校3年まではテストの点数もずっと0点(名前を書くのを忘れる)という勉強に興味のない子でした。よく学校から呼び出しがあったし。幸い、今はできることで伸びています。こんな時、湯川秀樹先生や、名だたる偉人が小学校の時はそんなに勉強が得意でなかったことを思い出して勇気をいただいてます。
同じように日々頑張っているお母さんや、若い研修者さんを私も応援できたらと思っています。
伊藤糸野
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月に飛び出すお話と核融合のお話は、別途、ご紹介する。何しろたくさんの思い出がよみがえっている今日この頃、新年のあいさつより、こういう話を今のうちに書きとどめておこうと思う。