研究会ニュース
報道関係者へのご案内(研究会ニュース No. 1)
研究会の大枠が決まりました。参加者も150名登録され、定員に達しました。
この研究会では、立場や意見の異なる研究者が一堂に会して、科学的データに基づく議論を展開し、議論を煮詰めることになると思われます。今までのいろいろな取り組みを見てもほぼ立場の同じ方の集まりが多く、異なった意見を同時に判断したり情報を交換したりする機会が大変少ないと思います。たまに、異なった見解を持つ方々の座談会などがテレビで報道されることもありますが、見解の異なるところをきちんと議論しないことが多く、「それで結局どうなのだ」ということが見えてきません。
今回は、その意味では、純粋に科学的な知見を基に、意見を交換する貴重な場を提供するのではないかと期待しています。
報道関係の方からも、取材申し込みもありましたので、世話人のカナで議論し太結果、公開の研究会だから、いくつかのガイドラインを決めて自由に報道していただこうということになりました。
その趣旨に従って、以下のような、報道陣にあてたご案内を提出することにいたしました。周りに関係する方をご存じの方は、このサイトをご紹介いただくようお願いします。
なお、これと並行して、HP上での討論も開始します。
2012年7月20日
報道関係者各位
基研主導研究会 2012ー原子力・生物学と物理 世話人代表 坂東昌子
「基研主導研究会 2012ー原子力・生物学と物理」のご案内
3.11はわれわれ科学者に多くの問題を投げかけましたが、科学者の中でも様々な議論が錯綜しています。この混乱した状況が、市民の専門家に対する不信を引き起こしていることも事実です。4つの事故調査が出そろった今、これらを拝見すると、色々な角度から分析が報告されたとはいえ、原子炉事故の原因解明と放射線防護の科学的見地に立った分析は、いまだ不透明なままです。これらの解明には関連する領域の専門家が領域横断的な視点を踏まえたデータの精査と科学的知見から出発した解明が必要だと思われます。
私たちはこの1年、科学者は何ができるかを模索してきましたが、この過程で痛感したのは、専門領域以外のネットワークが弱いために専門領域外の科学的知見が共有化できないことでした。今回のような大規模な災害に直面して専門家がどう責任を果たすかを考えるとき、まず科学的知見を共有することが大事だと考えます。
そこで今回は、原子力分野、生物分野、物理学分野の専門家が一堂に会し、原子力をめぐる問題、低線量放射線の生物への影響、放射線教育という3つのテーマに絞って専門領域の内容に立ち入って率直に意見を交換し議論をする研究会を催すことにしました。3日間で議論をし尽くすことはできませんが、領域を超えたネットワーク形成と知見の共有への第一歩として、今回の研究会を位置づけております。これまでこの種の学問的な研究会では、報道の方々に開催のお知らせする習慣はなかったのですが、今回のテーマが社会的に関心の高い問題を含んでおり、関心の高い市民の方も参加していますので、あらためて実施のお知らせをいたします。
プログラムと概要はこちらとこちらをご覧ください。
当日の取材を希望される場合は「基研主導研究会取材希望」と明記のうえ、以下のメールアドレスまでご連絡下さい。 事務局 E-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
|
【追記 プレ・コンファレンスのご案内】
上記の研究会に先立って、科学者の社会的責任について車座方式で議論を深めるプレ・コンファレンスを、NPOあいんしゅたいんの主催で8月7日に開催いたします。 上記の基研主導研究会では、ご案内したようにサイエンスに的を絞った議論を行いますが、3.11が突き付けた「科学者は社会に何ができるのか」という問題は、ここでは議論できません。そこで7日のプレコンにおいて、被災された方々と科学者が率直に意見交換し、3.11後の科学のあり方を探ります。
プログラムと概要はこちらをご覧ください。
当日の取材を希望される方は、「プレコン取材希望」と明記のうえ、以下のメールアドレスまでご連絡ください。 事務局 E-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
NPOあいんしゅたいん 理事長 坂東昌子
連絡先電話:075-753-7471(週日 10:00~17:00) 京都大学学術情報メディアセンター北館 可視化実験室(〒606-8501 京都市左京区吉田本町)
|