2026年01月08日

お菓子(かし)な科学への期待(ブログ その204)

今年12月の親子理科実験教室は、久しぶりに「身近な台所から考えるお菓子づくりの科学」です。

私自身、お菓子作りには苦労が多く、ケーキをふんわり仕上げる方法や泡立てのコツ、最近では滑らかなプリンをどう作るかなど、いつも「どうしてうまくいかないのだろう」と思っていました。

そんな折、東京大学でサイエンスコミュニケーションを担当されている内田さんと知り合い、

『カソウケン(家庭科学総合研究所)へようこそ』(講談社)
『おうちの科学』『もっと!おうちの科学』(丸善)

など、台所から科学を探求する多彩な取り組みをされていることを知りました。ぜひ親子理科実験教室でもお願いしたいと願っていたところ、今年ついに実現することとなり、とても楽しみにしています。

ちょっとした工夫でお菓子がふんわり仕上がる秘密(今は内緒!)を教えていただき、「へえ!」と思うことがいくつも重なって、今回の「お菓子の科学」が生まれました。教わった工夫を、たこ焼きに応用したり、似た材料で試してみたりと、私自身もあれこれ楽しんでいます。受講生のみなさんも、ぜひ実験教室の前に少し試してみてください。

材料を混ぜるとどう変わるのか、ケーキやたこ焼きが柔らかくなるのはなぜか、ほかの材料ではどうか――。自分で試して結果を持ち寄ると、講座がもっと楽しくなります。
そして、たくさん「なんでかな?」を広げてくださいね。ご家庭で楽しむ良いきっかけにもなるはずです。

さて、少し話は変わりますが、思い出すのは4年前、2021年12月に行われたZoomでの実験教室です。

「石けんの不思議 ~どうして汚れが落ちるの?~」

というテーマで、当時大学1年生だった岩本さんが、コロナ禍の中でプチ講座を担当してくれました。石けんの科学で大切なのは「泡立て」。昔はどうしていたのか、今の石けんメーカーの研究者(花王)からのお話もあり、とても学びの多い講座でした。岩本さんは熱心に調べ、講座内容を丁寧に作り込んでくださり、その姿勢に深く感動したのを覚えています。

さらに心に残っているのは、お母様のお話です。幼い頃に私たちの教室に参加され、「科学は偉い先生だけのものではなく、日常の中にたくさんある。普段の生活の『なんで?』を考えるのが科学だ」という実感を親子で共有し、話し合ったり研究することを楽しむようになったそうです。

岩本さんはその後も4年間、アシスタントとして参加してくださり、皆さんも顔をご存じかもしれません。お母様も影響を受けて大学院に進学し、なんと親子で机を並べて学ばれているとのこと。さらに、お父様(学校の先生)も「僕も勉強しようかな」と言っておられるそうで、「一家で科学を楽しむ姿」に心が温かくなります。

親子理科実験教室に参加されている藤本太郎君一家も、「なんで?」を家族で楽しんでおられます。藤本くんはDNA模型作りの発表してくれる予定です。

この秋は11月23日にもイベントがありましたが、今回のように手を動かし、先生に思いきり質問し、「日常生活の中の科学」を満喫する機会をどうぞ楽しんでください。

そして今回の講座の講師、内田先生についてもう少しご紹介します。

内田先生は東京大学工学部で化学を学ばれた後、科学と社会の関わりを研究し、「科学コミュニケーション」「科学技術社会論」を専門とされています。著書『カソウケン(家庭科学総合研究所)へようこそ』や『おうちの科学』『もっと!おうちの科学』では、台所や身のまわりの現象をわかりやすく読み解いておられ、日常の「どうして?」を科学の入り口として楽しめる内容がたくさん紹介されています。こうした先生をお招きできること、とてもわくわくしています。

まだ少し席に余裕があるようですので、ぜひこの機会をお見逃しなく。

親子理科実験教室(冬休み企画)https://jein.jp/science-school/course-info/2119-winvac-2025.html