続:ホワイトハウスから発信!(ブログ その99)
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2013年5月03日(金曜)20:56に公開
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作者: 坂東昌子
当法人の佐藤文隆名誉会長が、2013年春の叙勲受章者に選べれました。佐藤さんは、最近、艸場よしみさんとの対話、というより艸場さんが聞き取り自分なりにまとめたというべきでしょうが、「科学にすがるな」という本を出版されました。
ふざけたタイトルだなと私は思いましたが、結構真面目な本で、いわば今のサラリーマン化した科学者からみれば、「化石」的存在の科学者魂をもった佐藤さんの心情が伝わる本です。「死は科学で解明できるのか?」と死の意味を問い、宇宙のはじまりに思いを馳せる佐藤さんの、実は本当の姿が見える本なのではないかと思われます。
「3・11を挟んだ厳しい激闘の先に見えるものとは?この1年間の物語を読み終えたとき,あなたの何かが変わる.」などと宣伝文句にあるのですが、佐藤さんが昨年「3・11以後の科学」というタイトルで講演されたときは、十分に伝わらなかった中身にも迫ろうとする内容です。
佐藤さんと私の夫と私も、実は京都大学理学部の同級生で、大学院以後もずっとこれまで言いたいことを言える仲間でした。大学院当時から、面白いアイデアを出し、r確か修士1回生の時に既に新しいアイデアで学会発表をされました。分野の違うセッションに、わざわざ佐藤さんの発表を聴きに行ったことを思い出します。
佐藤さんは、当時、新しく台頭してきた天体核物理学分野にいち早く注目し、大学3年の時の大学祭の展示に宇宙に飛び立つロケット「宇宙号」に乗り込んだ林忠四郎先生を描いたマンガを出品していたのを思い出します。そういえば、佐藤さんはマンガが得意で(ほんとにうまいのかどうかわかりませんが),とうとう今度は、上の本に自作マンガをいれて欲しいといったということでした。艸場さんはビックリ仰天したことでしょう。
受賞、何はともあれおめでとうございます!
この話を、当会員のメーリングリストでながしたら、早速反応がありました。
「佐藤先生のご著書は、宇宙の膨張が一般にも知られ始めたころに、読んだことがあります。物理学の方々は、杉本先生にも驚きましたし、早野先生にもびっくりで、すばらしい方々がそろっておられます。今後も瑞宝章のみならずあといくつかのノーベル賞をお願いいたします。」
「佐藤さんのインタビュー記事の最後は、「こだわるテーマはアインシュタイン。現代物理学の基礎をなす「量子力学」になぜ反対し続けたのか興味が尽きないという」という言葉です。NPOあいんしゅたいんのブログに名誉会長のアインシュタイン連載記事が出るのを待ち望んでいます。」
佐藤さんは以前から、量子情報に注目されていて「アインシュタインのやり残したこと」についてもきっと言及されるでしょう。ユニークな発想を持つ佐藤さんの話を、近い将来、ホワイトハウスでサロンを開いてしていただこうと計画しています。
それから、松田副理事長も、最近「2045年問題」という本を書かれて、コンピュータが人類を超える日、人類はどうなるのか、2045年、コンピュータの能力が人類を超え、人類を支配するというSFのような話が本当に起こるのか、人類はそのとき、さらにそれを乗り越え、新しい未来を展望できるのか、そんな話をされています。
ついこの間、テレビに出演(加藤浩次さんという有名なタレントとの対談)されたのですが、「いつもこのあたりでしゃべっているのと全然変わらなかったねえ」といったら、「有名かどうかしらんけど、僕はテレビ見てないから知らんからねえ」ということでした。マツダ節も含めて、ホワイトハウスの「サロン・ド・科学の散歩道」を始める計画が進んでいます。
ぜひお楽しみに。