プラナリア博士・・うれしいお便り(ブログ その136)
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作成日 2017年10月02日(月曜)23:11
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作者: 坂東昌子
この夏の親子理科実験教室(夏休み集中コース第2弾)は、佐藤勇輝さん(京都大学博士後期課程3年・学習院大学客員所員)を講師に迎え、「切ったら増える? プラナリアが再生できるメカニズムを考えよう!」というテーマの下、2日間連続で行われました。
佐藤さんは、実際にプラナリアを使って、その細胞のメカニズムを研究しておられる京都大学大学院博士コース3年生ですが、優れた研究成果も出ていて、とても優秀な研究者です。
この教室を受講された篠原朋香さんとそのご両親から以下のようなお手紙とレポートが届きました。
親子理科実験教室に参加された子どもたちがご両親と一緒になって家族中で楽しんでくださっていることはとてもうれしいことです。お便りをご掲載してもいいとの許可をいただきましたので、皆様に紹介いたします。
佐藤先生へ
プラナリアを切っても動くので、それがずっと不思議です。いまも飼っています。またプラナリア授業の続きをしてください。
小3・篠原朋香
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佐藤先生へ
この夏に得たものの一つがプラナリアとの出会いです。ずっと興味がありつつも、接する機会がなく、今回を心待ちにしていました。たいへんわかりやすく、かつわくわくする授業をして頂き、ありがとうございました。
持ち帰ったプラナリアを、今も試行錯誤しながら飼育しています。えさに生レバーを与えてますが、週末、缶詰のドッグフードと乾燥のレバーを仕入れましたので、食べ比べ実験をしてみるつもりです。8月19日に川で見つからなかったのが心残りでして、来月、再度、あの川で 探してみるつもりです。ぜひまた2回目の講義を期待しております。
今週月曜から始業式で、2学期がスタートしました。プラナリア教室に参加した小3の娘、自由研究レポートを作成しまして学校に持っていきました。全能性幹細胞などの難しい用語も覚えてしまい、再生という概念を取り込むことができたようです。
その後、お土産に持ち帰ったプラナリア、1週間後の27日(日)に再度、兄妹で切断し、その後の様子を観察しています。大事にしすぎて、私が3匹隔離したタッパーに洗剤が残っていたようで、3匹とも死滅したり、赤虫は与えると後処理が大変だとわかったり、プラナリアの本も買いあさり、と楽しんでおります。水の汚れにすごく敏感ですね。会社勤めでお昼、自宅を留守しています。その為、けっこう暑くなりがちです。全滅させたくないので、1匹、会社に同伴出勤し、引き出しの中にいれて涼んでもらってます。
川で見つけられなかったのが心残りではありますが、今年の夏の最後をとても思い出深いものにしてくれました。近いうちに、どこかの川に出かけて、採取する経験をさせたいと思っております。以上、お礼に代え画像を送ります。
篠原亜希子:母
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続けて、実験教室終了後、事務局長から佐藤さんに送った感想のメールの一部と、それに対して佐藤さんから届いたメールの一部をご紹介します。
「プラナリア」というテーマ自体の魅力はもちろんありますが、今回佐藤君が考えた顕微鏡を使って進める授業内容や、単なる観察に終わらず、生物について考える視点、全能性幹細胞についての解説など、まさに実験教室にふさわしいものだったと思います。
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あいんしゅたいん主催の親子理科実験教室にアシスタントとして初めて参加してから2年。今年は初めて講師として実験教室の場に立ちました。
準備している最中から本番当日まで、参加者の皆さんに本当に楽しんでもらえているか、科学的に新しい気付きを得てもらえるか自分なりに一生懸命でした。このようなお手紙やレポートが届いて、今回講師をさせていただいて本当に良かったという思いでいっぱいです。本実験教室に参加して頂いた皆様、拙い講師でしたが、参加して下さり本当にありがとうございました。
佐藤勇輝
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学んだことを楽しんでくださっているお子様やご両親がおられることこそ、私たちのこの上ない喜びとするところです。また、丁寧に書かれたプラナリアの図とまとめ、素晴らしいです。3年生でこれだけまとめ上げることができるとは、頼もしいですね。