ノーベル賞の効果と危惧(ブログ その1)
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2008年12月16日(火曜)04:33に公開
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作者: 坂東昌子
佐藤さんが、勢いよく書き出されたので、私も・・・と思いつつ、明日の仕事に追われて、立ち上げが遅くなりました。
去る12月8日から12月12日まで、日経新聞の夕刊「人間発見」に、私のことがでて、終わったところです。皆さんにお見せしたいのですが、著作権のこともあり,ここには再録できません。この中で、NPOのことは第1回と第5回目にでています。
記事と言うのは、紙面が制限されていますから、縮約するのがたいへんだったろうに、野村浩子記者は、インタビューを2回ほどして、雑な話を纏め上げてくださいました。その敏腕に脱帽でした。しかし、なにしろ、人間発見ということで、どうしても私に焦点が絞られるので、一番いいたかったことがなかなか思うようには伝わらないな、と思っています。つまり、人間生きていくうえで最も大切なことは、仲間と協力すること、いい仲間とネットワークを形成してこそ頑張れるのだ、ということです。
記事を読んだ方々が、その点を一番不思議に思われるらしく、読者から、「ご主人の死から、立ち直れたのは、どんな気持ちがあったからですか。」と言う質問もいただきました。「私が救われたのは、若い人たちがそこにいたからです。特に、愛知大学の学生達からは沢山の勇気をもらいました。人間にとって、一番大切なものは、ネットワークですよね。それに夫がやりたかったこと、思いを受け継いだのだと思っています。どれだけできたかわかりませんが。」と言うお返事を書きました。
でも、学生からもらったエネルギーだけでなく、今、若手の方々と一緒に教材作りをしたり、NPOの立ち上げで多くの方々に協力いただいたり、こんななかで、お互いに励ましあって、感謝しあって、新しいものを作り上げるその目標に向かっていけるエネルギーは、なんと言っても仲間です。佐藤さんと久しぶりにご一緒に、お仕事をやらせていただき、2人で集まっては、色々と盛り上がっていますが、「合計140歳で、ハッスルして、何をやっているんだろうね!」と笑い合っています。これも、若い人たちが、そこにいるからできるのだと思います。沢山素敵な方々との出会いを、これからも大切にしたいと思います。
あの記事を読んで、朝日新聞の記者の方から質問がありました。「これ僕が言っているのではないですよ。」と言う前置きのあと、「ノーベル賞をもらったのはいいが、これでまた、素粒子に優秀な若手が集中して、あぶれて無駄にするのではないかという声があります。」と言われました。こういう声が出てきている現状を考えると、一言いるかな、と思っています。これから、こういう問題をどう考えるか、ネットワークを通じて、色々を発信していきます。どうか宜しくお願いします。 (佐藤さんに見習って昔の写真を引っ張り出して見ました。)
大学院生の頃、物理教室で合唱団を作って皆で練習していた。佐藤さんは一番後ろの列の左、私は2段目の右から4番目、舌を出している!