2017年08月21日

あいんしゅたいんアピール:教員免許更新講習制度を学校教員と大学教員・研究者の生きた交流の場にしよう

<教員免許更新講習制度を学校教員と大学教員・研究者の生きた交流の場にしよう>


2009年度から、全ての教員を対象にした「教員免許更新講習制度」が本格的に実施されます。およそ100万人の全国の教員が10年毎に更新するので、毎年およそ10万人の先生方が受講することになります。このことは、講習を担当する大学教員・研究者にとっては、新たな教育活動の場を創設することを意味しています。

この「免許更新講習制度」が実施に至るまでには、様々な批判もあり、幾つかの問題点も指摘されてきました。しかし, 学校教育に対する国民の強い関心がその背景にあったことは否めません。そして、これは、大事業であることに違いはないのです。
こうした中で実施されることになった今、日本の教育に責任を持っている広い意味での教員や研究者がこの「制度」を積極的に活用することこそ、大切ではないでしょうか。

何よりも、これによって毎年10万人もの学校教育現場の専門家と高等教育機関の研究者・科学者の間の接触の機会が生まれるのです。これは双方にとって画期的で貴重な機会の創設ではないでしょうか。このことをまず何よりもしっかり認識すべきだと考えます。情報メディアの発達した現在ですから、「地域」あるいは「ネット」など様々な形態をフルに活用して、「義務的講習」をきっかけにして双方の専門家の間の自主的な交流があちこちに生まれていくことも可能なのです。こうした交流の拡がりを、双方の専門家に国民教育への責任感と学問世界の価値観の共有を促し、専門家としての誇りと自信を高める一つの機会としていくことが可能ではないでしょうか。大学と小中高校のネットワークが作れるこんな大規模な機会は、いまだかつて無かったのではないでしょうか。

こんな機会が目前に迫っているのです。それを, おざなりの講習会にしてはもったいないと思います。創意工夫で、このチャンスを生かす道を探っていこうではありませんか。

資源の少ないこの日本で、人を育てることこそ, 最も大切にされなければなりません。そして人を大切に育てるなかで、私たちの未来が豊かになっていくのだと思います。

ここに、学校教員と大学教員・研究者の双方に対して、教員免許更新講習制度を互いの交流の場の創造に積極的に活用することを呼びかけるものです。そして、このネットワークの輪が大きく広がることを心から願っています。

2009年3月