サロン・ド・科学の探索 第17回
日 時:2016年3月6日(日) 14:00~17:00
場 所:NPO法人あいんしゅたいん事務所(京都市左京区吉田本町 5-14)
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テーマ:テレビの不思議
トーク:桜井優氏(名古屋工業大学教授)
桜井氏は、松田副理事長を通じて当あいんしゅたいんに興味を持たれ、名古屋からサロンに参加いただいています。専門は情報工学・通信・計算機分野で、現在は名古屋工業大学教授です。 東京工業大学で工学博士号を取得され、東芝で30年間テレビの研究開発に従事、ハイビジョンテレビ用LSIの開発DVDの研究開発に従事した後、名古屋工業大学に移り画像信号処理の研究を行う。カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校での研究歴もお持ちで、IEEEや映像情報メディア学会、電子情報通信学会などに所属されています。 詳しくはこちらをご覧ください。 |
話 題: | テレビは人々にとって最もなじみの深い家電製品のひとつですが、その実体は意外と知られてはいません。ここでは、ハードウェア(電子機器)としてのテレビと、ソフトウェア(マスメデイア)としてのテレビについて、研究開発の場から見たお話しをしたいと思います。 ハードウェアとしてのディジタルハイビジョンテレビは、20世紀後半のエレクロニクス技術が結集された機器と言っても過言ではありません。電機メーカーにとっては花形商品でしたが、2007年のリーマンショックの後には、突如一気に不振事業となり、メーカー各社はその赤字に苦しむことになります。最先端の画像圧縮やディジタル伝送や暗号技術がどのようにしてテレビに搭載されてきたのか、また何故一挙に不振事業となってしまったのか、テレビの未来はもうないのか、それらの点について俯瞰してみます。 マスメデイアとしてのテレビ放送は、テレビ離れとインターネットのせいで廃れていくであろうという予測がずっとなされてきました。しかしながら現実のテレビ放送局は、以前と変わらぬ高収益をあげており、新聞・雑誌・ネットと比べてもマスメディアとしての位置付けが低下する気配はありません。特にネットとテレビというのはここ20年来、メディアの覇権をめぐって攻防を繰り返してきました。両者の最も大きな違いのひとつに著作権問題があります。著作権保護問題は、かつてハリウッドとソニーが米国でVTRの販売をめぐって訴訟合戦を行ったことが原点にあります。テレビ放送の死命を握る著作権保護のために、テレビ放送は非常に強固な暗号システムを導入しました。 テレビのメディアとしての特性、暗号システム、エンターテイメント・メディアとしての特質について解説いたします。 |
定 員:12名程度
申 込:「サロン・ド・科学の探索」総合ページをご覧の上、参加申込フォームよりお申込みください
● 申込方法が分からない場合は、直接下記連絡先へお電話ください
TEL: 075-762-1522(平日10時~17時)
● サロン参加経験者の方は、下記を明記の上、直接メールいただいても結構です。
● 氏名
● 希望参加回
メール送付先:secretariat[at]jein.jp ※ [at]を@に変更してください
備 考:クッキーとお茶代として500円をいただきます。ご協力お願いします。