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明晰夢

詳細

明晰夢とは自分が夢を見ていることを知っている夢である。明晰夢はとてもすてきな夢である。というのは自分が夢を見ているのを知っているので、現実にはありえないことを意識的に起こすことができるのだ。例えば、空を飛ぶというのが典型的である。夢であるから現実世界の物理法則に支配されることはない。だから飛ぼうと思って飛んでみると、飛べるのだ。そのほか、好きな場所に移動するとか、あるいはロマンティックな経験をするとか。悪夢を治療するのにも用いられるそうだ。

皆さんは明晰夢をみたことがあるだろうか。私はいままでの人生で何度か見たことがある。だれもが明晰夢をみることができるわけでもないらしい。一方、頻繁に見ると言う幸せな人もいる。

明晰夢はそれほどすばらしいものだから、だれもその存在を知ったら、経験したいと思うだろう。しかし、それほど簡単なことではない。明晰夢という言葉でネットを探すと、明晰夢を見る方法のブログや本に出くわす。英語では明晰夢はLucid dream, Lucid dreamingと呼ばれているので、それで検索しても良い。

明晰夢の存在は経験的には知られていたが、科学的にその存在が証明されたのは、そんなに昔ではない。実験は非常に難しいからだ。被験者には実験室で寝てもらい、明晰夢をみてもらい、さらに現在明晰夢を見ていることを実験者に伝え、かつ当人は目覚めない必要があるからだ。

レム睡眠

睡眠にはレム睡眠(REM睡眠)という時期とノンレム睡眠という時期が交互に訪れる。レム睡眠のレムREMとはラピッド・アイ・ムーブメントの省略で、目が急速にあちこちと動き回ることである。だからレム睡眠は浅い睡眠である。明晰夢はこのレム睡眠のときに見る。ノンレム睡眠は今回の明晰夢の話ではあまり関係ない。明晰夢を見るのはレム睡眠のときだからだ。

寝入るとまずノンレム睡眠に入る。それからレム睡眠に移行する。レム睡眠とノンレム睡眠は90分程度の周期で4-6回繰り返す。レム睡眠は全睡眠の20%から25%を占める。目覚める前はレム睡眠である。

夢を見るのは主としてレム睡眠のときであるから、寝ている間に何度かは夢を見ているはずだが、多くは忘れてしまう。目覚める前に見た夢が一番記憶に残りやすい。でも夢ははかないと言う言葉もあるように、意識しないと夢は急速に忘れていく。

明晰夢を見る方法

さてそれでは、どうすれば明晰夢を見られるようになるだろうか。私はいろいろ試しているのだが、なかなか成功しない。だから経験ではなく、いろんなブログを見たり、動画を視聴したりした結果を話す。

夢日記

まず夢の内容を思い出すのが重要だ。そのために私が実行したのは夢日記を書くことだ。英語ではDream Journalという。夢ははかないので、起きた瞬間から急速に忘れていく。だから夢日記は夢を見て起きたらすぐに書かねばならない。PCやスマホで書くよりもノートに手で書くのが良い。PCやスマホの準備をしているうちに忘れるからだ。一生懸命思い出したことは、記憶に残るようである。ところで日本語のネットで夢日記を検索すると危険と言う言葉にたくさん出会う。しかし英語で検索すると、それはない。多分、日本の誰かが言い出して広まった日本特有の都市伝説なのだろう。

現実テスト

次は現実テストである。つまり今見ている光景が現実か夢かをテストするのである。そのためのいろんな方法が書いてある。起きているときに常に何かの字を見る習慣を身につける。たとえばデジタル時計の文字盤とかが一例だ。現実ではその文字は時間的に変化しないが、夢では変化する。だからこの習慣をつけておくと良いそうだ。文字が動いたりぼけたりしたら、それは夢である。

ある人は指先で他の手のひらを押さえると言う。現実では指は手のひらを通り抜けないが、夢では通り抜けると言う。映画「インセプション」では、現実テストのために回る独楽が使われていた。

まとめ

明晰夢とは夢を見ていることを知っている夢だ。明晰夢の中では、現実ではできないことがいろいろとできる。例えば空を飛ぶとか。明晰夢を意識的に見る方法がいろいろ提案されている。その一つが夢日記をつけることだ。

   
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