2017年05月28日

第7回定期勉強会概要

 

第7回定期勉強会概要

日  時:2017年4月30日(日) 14:00~17:00

場  所:NPO法人あいんしゅたいん事務所

話題提供:中山昌彦氏(公益財団法人京都健康管理研究会・中央診療所 呼吸器内科)

話  題:寿命の話・・どこまで伸び続けるか?

話題概要: 中山昌彦先生は、長らく京都第一赤十字病院呼吸器科で肺癌をはじめとして、呼吸器疾患の患者治療にあたってこられました。そして今は呼吸器科のご専門を生かして定年後も医療活動を続けておられます。様々な医療の現場で、たくさんの患者を診てこられた先生は、最近は寿命の問題で論文を書かれたとのこと、いったいどこまで寿命が延びるのか、という問いに答える考察をなされたそうです。
確かに、医学の発展と衛生環境や栄養状態がよくなったことで、寿命はどんどん延びています。今日も、町内会での相談の席で105歳のお母さまがいらっしゃる方がおられ、今も音楽を聴き、新聞を丹念に読んでおられるとか、明治元年生まれだそうですが、びっくりしました。好奇心が満点で、よくお話しされるそうです。そうなるといったいどこまで元気に生きられるのか、いくらでも伸ばせるような気もします。 ところが中山医師の話では、「やっぱり限界がある」ということで、それはなんと、120歳代だそうです。女のほうが少し長いそうですが、へーって感じです。そもそも寿命は人によって決まっているのでしょうか?例えばマウスの実験では、実験室を清潔にして環境を良くしているので寿命を全うして死ぬのは、ほとんどがんが原因だそうです。そうなら、がんは生き物が、「もうそろそろですね」と教えてくれている寿命の終わりだということにもなります。人の場合はいろいろと事故にあったり、環境が悪かったりするので、別の原因で死に至りますが、それでもほとんどの病気が治るようになった今では、だんだんがんで死ぬ人が多くなっています。 「そもそも寿命はどうして決まるのか」という問いに、中山先生は、120歳代までが限度だと、どうして言えるのか、ぜひ知りたくなって、お話をお願いしました。
?ちょうど、放射線の影響がどの程度か推定するにも、「人口放射線の被ばくがない場合にどの程度がんにかかり、どれくらい死亡するのかが分かっていないと、推定できません。 ? Armitage と Dollという疫学者たちが、成人がん罹患率が年齢に応じてどのように増えていくかを研究しています。がん罹患率がどう上昇するかの基本的な情報を基にして、人口放射線の影響でそれがどう変わるか調べるのです。ですから、人の寿命がどのように決まるかもきちんと知っておく必要があります。
? 実は、中山先生は、大手前高校時代の理科クラブでの坂東の2年後輩です。中山先生と知り合いになって、京都で避難者向けのホールボディカウンター集団検診を企画した時にも、お医者様としてご協力いただいたこともありがたく思っています。そして、当アインシュタインの「低線量放射線の影響検討委員会」でお話しいただいたこともあります。そのとき、「60歳をこしたら明日死ぬ確率は福島の放射線の影響より大きいので、今のうちにやりたいことをやるべし」 と言われたことなども楽しく思い出しています。そのときの様子は、ブログにあります。
? 実は、久しぶりに去る2017年4月8日、大手前高校時代の理科クラブの集まりがあり、そこで、私は「物理屋が生物の研究に乗り出して感じたこと」というようなお話をしました。そ子ではいろいろな議論が飛び交ったのですが、特に、がんの話から、放射線の影響の話、そしてしまいには「寿命はどんどん延びているがどこまで伸びるのが可能か」というような議論になったのです。そしたら中山先生が、「統計的に調べて検討したんですが、ほぼ120歳代がヒトの寿命の限界です。」とおっしゃってので、ぜひ話を聞かせてほしいとお願いしました。今回は、「サロン・ド・科学の探索」と合同の企画です。興味あるお話が聞けると思います。是非ご参加ください。

参  加  費:300円(お茶菓子代)

参加申込:CAS放射線ネット特設サイト内、お問い合わせフォームよりお申し込みください