2018年11月14日

 

2017年度第5回定期勉強会(サロン・ド・科学の探索 2018年第1回)報告

1.概 要

日  時:2018年1月7日(日) 14:00~17:00
場  所:NPO法人あいんしゅたいん事務所
話題提供:西川伸一(JT生命誌研究館顧問・NPO法人AASJ代表)
話  題:21世紀科学の課題
講演資料:21世紀を語る4つのキーワード

2.話 題

21世紀の科学が人間の科学へと向かう中で、科学に何を期待するかという視点から、21世紀科学における課題についての幅広い議論が行われた。

西川氏は、その幅広い知識と経験に基づいて、これからの科学のあり方として、情報、エネルギー、生産の単位が個人や家族、あるいはコミュニティーと言った小さな単位に分散した社会が中心になるとの意見を提示された。その中で、情報とゲノムがキーワードとなる新たな文明が生まれつつあるとの考え方が示され、21世紀の科学とその中での医学医療のあり方について参加者と幅広い議論が続けられた。

西川氏の持っておられる哲学から生命科学・物理学に及ぶきわめて幅広い知識に圧倒されながら、参加者からもさまざまな質問が出されて活発な議論が展開された。個人が積極的に自らのデータを提供する社会においては、誰もが先端科学活動に参加することが可能になり、それに対応した社会システムの構築が求められる。

3.参加者所感

年末から新年にかけてテレビでは、「これから世の中はどうなる?」といった問題を取り上げていますが、必ず出てくるのがAIですね。ふつうの人も、これまで以上に科学に対して期待と不安を抱いていると思います。

こういう時代こそ科学を巨視的にとらえ直す、たとえば歴史的、社会的、思想的にきちんととらえ直すことが求められる気がします。
でも、そういうことができる科学者は、今少なくなっているのではないでしょうか。昨日の西川先生のような方の語りは、科学(と人間)のことをちゃんと考えていくうえで、とても重要だと思います。私が存じ上げている範囲ですけれど、物理では佐藤文隆先生でしょうか。 佐藤先生も「聞けばたいていのことを答えてもらえる」方ですし、歴史とか人間の視点から科学を語られますよね。こういった方々のお話は、特に若い人にぜひ聞いてほしい話だと思いました。

SCIENCEやNATUREで格差や移民の話が取り上げられたのは、「哲学や社会学に科学の視点を持ちこもうとしている(科学で哲学や社会を語り直す)」のだと理解しましたが、その逆もアリだと思いました。 勉強会に哲学とか思想社会学の方を呼んで、科学の人と議論してもらうのも面白いと思いました。

(フリーライター 艸場よしみ)

 

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