2017年10月20日

 

2016年度第5回定期勉強会報告

1.概 要

日  時:2016年10月31日(月) 14:00~17:00
場  所:NPO法人あいんしゅたいん事務所
話  題:白熱教室2016で行なう漫談に関する進行手順や段取りの打ち合わせ、及びテーマに関する議論

2.話題概要

● 12月11日に行なわれる白熱教室2016@東工大のための漫談打ち合わせおよびリハーサルを行ないます。
● 漫談は本番と同じく坂東、宇野により行います。テーマは福島甲状腺癌を巡って、です。
● 高校生は来られない時間帯なので、勉強会参加者らから質問をしていただくことになるかと思います。奮ってご参加ください。

4.議事録

福島県民の健康調査を進めて行くべきか、止めるべきかという議論を行ないました。その後、白熱教室のリハーサルを行いました。

● 福島の県民調査では過剰診断は起きている。より精密な測定のもと、通常の基準より厳しい基準で診断を下しているため。一方、がんである、もしくはがんの疑いがある、と診断された後は通常の医療の判断の元、手術の有無が決められているため、基本的には過剰診療は起きていない。ただし、患者側と医療側との相談のもと手術の有無が決定されるため、医療側が経過観察を勧めるケースにおいても手術している例もあるという話がある。

● 過剰診断とはどういうことなのか: 診断するかしないかが、その後の余命に関わらない診断。そこで診断しても、もっと後に診断してもその後の治療成績に響かない。
● 過剰診療とは何か:治療してもしなくてもその後の予後に関係がない治療。

● A2診断は何故存在するのか:これがきっかけで福島では受診者側の家族が不安に見舞われた経緯がある。A2診断は二次検査対象ではないのに、何故設定されたか、という疑問が勉強会中にあがった。設定理由は定かではないが、設定された限りは、あくまでも正直にということで受診者に結果として知らされたのではという推測もなされた。
● 健康調査にまつわる倫理についてどう考えるか。

● 科学者の観点として倫理が足りていないのではないかという意見があがった。
● 甲状腺癌はがんの中では非常に予後がよく、調査して早期発見の上で治療をしても、調査せずに日々の生活の中で異変が出た時に調べて治療するということと、予後が変わらない可能性があると言われている。
● むしろ、手術後の生活の不便さから早期発見の後すぐに手術するよりも手術よりも経過観察が適切ではないかという声もある。しかし、これまでに県民調査ほどの精度で検査が行なわれて来たことはないため、どのサイズまでは経過観察がよく、どこからが手術が必要なのか明確な線引きはないのではないか。そのような中で治療を受ける側に「どうしますか」と決断を迫るようなことは治療を受ける側にとっては十分に負担になり得る。医療側で〇〇が見つかったら××するといったような治療指針がはっきりするまで、県民の健康維持に関係がなく、単に疫学的な意味だけであれば調査すべきではないのではないか、という意見が出た。
● 一方で、罹患者の命を脅かさないケースがほとんどである癌だからこそ、長期的な調査を行い詳細を明らかにすることで、将来のがん対策や、低線量放射線の対策に必要な知見を与える可能性もあり、疫学調査をすることには大きな意味がある、という意見も出た。

● リハーサルの反省

● 説明なしに初出の専門用語は使わない。A2などは説明なしにつかってはいけない。
● 坂東も宇野も自分の意見だけを言っているわけではなく、ある立場をだいひょうするような形で発言している。それについてもう少しわかりやすく提示すべき。
● 話者は言葉をなるべく短く。すぐに時間オーバーしてしまう。

(文責:廣田)

 

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