地震国ニッポン ー これから京都で私達はどう暮らしていけばよいのだろうか? - NPO法人 知的人材ネットワーク・あいんしゅたいん

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地震国ニッポン ー これから京都で私達はどう暮らしていけばよいのだろうか?

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1)東北・関東大震災は東海・東南海大震災を誘発するか?

今回の東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)は、海側の太平洋プレートが陸域プレートに押し寄せて起こった。
東海・東南海・南海巨大地震はフィリピン海プレートが陸域プレートに押し寄せて起こる。両者は共に海溝型地震であるが別物である。しかし、500kmx200kmという広範な領域の地殻ひずみが一度に開放されたため、周辺の地殻ひずみ場も影響を受ける。
3月12日03時59分に長野県北部でM=6.7の地震、3月15日22時31分に静岡県東部でM=6.4の地震が起こった。静岡県東部地震は富士山の真下であり、富士山のほか、箱根山、焼岳などの火山周辺でも地震活動が活発になった。2004年のスマトラ沖大地震の後、数カ月たってからインドネシアの火山活動が活発化したことがあり、今後も周辺の地殻活動を注意深く見守ることが必要である。
東海・東南海・南海地域もまったく無関係とは言いきれない。

2)東南海・南海地震の津波の影響

今回の東北・関東大震災では津波の被害が甚大であった。
伏見区、宇治市、久御山町にまたがる巨椋池干拓地は標高10mほどしかない。大阪湾に10mを超える津波が押し寄せてくると、このあたりまで津波の心配をしなければならないかも知れない。京都駅は標高28m、京大北部構内は標高60mだから、このあたりは津波の心配はないであろう。
それより心配なのは、京都付近の直下型地震である。

3)内陸の直下型地震

京都市に影響を及ぼす直下型地震を引き起こす活断層としては、花折断層、宇治川断層などがある。これらの活断層がいつ活動するかは現在の学問レベルで予測できない。しかし、いずれかの断層系が動けば京都市でも家屋倒壊などの被害が生じるであろう。
残念ながら直下型地震の予知は海溝型地震以上に難しい。神戸大震災(兵庫県南部地震:M=7.3)も根拠のある前兆現象は見出されなかった。

4)地震と原発

 今回の大震災で津波の被害とともに福島第一原子力発電所の事故が大きな社会不安を生んだ。
日本政府は福島第一原発から30km以内を規制地域に指定したが、アメリカ合衆国政府は、自国民に福島第一原発から50マイル(80km)以内から退去するよう求めている。関西地域では若狭湾に原子力発電所が集中しているが、関西電力の大飯・高浜原子力発電所から半径50マイル(80km)の円を描けば京都市はすっぽりこの範囲に入ってしまう。
これは大変なことだ。若狭湾の原発に事故が起これば、京都市で直接の人的放射能被害だけでなく、農産物や乳製品が出荷できなくなり、生活が脅かされる。われられは、市民として電力会社の危機管理体制がどうなっているかを知る必要がある。

このほか、東京で7名の死者が出ているが、このうち2名は、江東区の金属加工会社工場で地震の揺れで化学薬品トリクロロエチレンを含んだガスが充満し、吸い込んだ男性従業員2人が亡くなったという。このような化学薬品が身近な町工場で何気なく使われているとすると、その管理がどうなっているかということをもっと気にしなければならないだろう。

   
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