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新型コロナと人種、血液型

詳細

私は米国の医者であるゼートル博士(Dr. Roger Seheult)のMedCramというYouTube番組を毎日見ている。シュワルト博士は現役の医者であり大学准教授であり、カリフォルニアで連日コロナ患者の治療に当たっている。それでいて毎日、コロナに関する論文を読み、あたらしいアイデアを次々と発信している。私はコロナ関係に関する解説を色々見ているが、このシュワルト博士のものが最も信頼できると思っている。ここに紹介する以外に、色々参考になる話がある。また彼自身、どのようにして感染を防いでいるかの方法はとても参考になる。それは別に紹介したい。

どの話も興味深いのだが、今回はコロナと人種、血液型の話をする。

Coronavirus Pandemic Update 67: COVID-19 Blood Clots - Race, Blood Types, & Von Willebrand Factor
(コロナウイルス パンデミック更新67: 血栓-人種、血液型とフォン・ヴィレブラント因子)

ここでの話は非常に専門的でよくわからない。しかし分かることは、コロナ患者で死亡する人の中には肺炎ではなく血栓ができて死亡する場合が多いことがわかって来たということだ。このビデオで述べられていることは、血栓ができるメカニズムに関するシュワルト博士の仮説である。悪役は活性酸素とフォン・ヴィレブラント因子である。

コロナは肺を襲うだけではなく、血管も襲う。血管壁にあるフォン・ヴィレブラント因子が血管内に入り込み、流体力学的な要因で糸のように長くなり、それが血小板をからめとり血栓を作り、血栓が血管を塞ぎ、それがもとで死亡するという話だ。

コロナ患者の死亡率と血液型との関係がある。中国の研究ではA, B, AB, O型のなかでO型が死亡率は有意に低くA型が高いという。嫌な話だ。なぜなら私はA型だからだ。

米国におけるコロナによる死亡者の割合を調べると白人やアジア人に比べて黒人が有意に多い。それは英国でも言われていることだ。その理由として社会的な諸問題もあるが、遺伝的な問題もあるのではないかというのが、シュワルト博士の仮説だ。それは黒人とその他の人種では、血栓を作る役割をするフォン・ヴィレブラント因子に差があるからだ。

それとは別の説として肌の色が黒いと、太陽光を浴びてもビタミンDができにくいからというのもある。ビタミンDは非常に重要なビタミンで、これが不足すると新型コロナに感染しやすいとか、感染した場合に重篤化しやすいという論文や解説記事がぞくぞくと現れてきた。別のところでも述べたのだが、ビタミンDのサプリメントをとることは有効である。

川崎病

米国では最近、子供や赤ん坊が川崎病で死亡する例が増えているという。川崎病は血管の病気で体のいろんな部分に血栓ができる病気だ。特徴的なのは舌がイチゴのように真っ赤になる現象だ。あるいは手足などに赤い部分ができることがあるが、それは血栓である。それが身体中に広がると死亡する。

シュワルト博士はコロナ患者を多く見ていて、川崎病にそっくりな患者がいることを観察した。だから今現在米国の子供で流行している川崎病は結局、コロナの感染ではないかという。

Coronavirus Pandemic Update 68: Kawasaki Disease; Minority Groups & COVID-19
(コロナウイルス パンデミック更新68: 川崎病、マイノリティーとCOVID-19)

まとめ

新型コロナ感染症(COVID-19)には、人種によって罹りやすさの差があり、黒人が有意に罹患率が高い。またCOVID-19は単に肺の病気ではなく、血管の病気でもある。

   
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