世界征服計画 その11
11. ビーナスとアテナに誘惑された僕
会議が解散になり、神々は神殿の周囲にある扉から出て、別室に行ったようだ。若い美人のアテナは僕にウインクしながら近づいてきて、別室に行こうと誘った。アテナは知恵の神であるが、同時に戦いの神でもあるのだ。変なちょっかいを出したら、どんな目に遭わされるかしれない。
世界征服計画 その10
10. 世界一極委員会と猫の爪
「そうだ。選択の問題だ。この部屋には二つの出口がある。君から見て右手のドアから出れば、我々は契約しないことになる。その場合は、君はここであったこと、私の言ったことは全て忘れる。というより私が君の記憶を抹消する。左手のドアを出れば、契約は成立する。その場合は、新しい段階に突入する。その後の手順は、その後で説明する。さあ、選択したまえ」
世界征服計画 その9
9. 哲人政治から鉄人政治へ
「古代ギリシャの哲学者にプラトンという人物がいる。ソクラテスの弟子で、アリストテレスの先生だ。プラトンは西欧哲学の源流であり、西欧哲学とはプラトンへの膨大な注釈だとまでいわれるほどの哲学者だ。プラトンは著書『ポリティア(国家)』の中で哲人政治という概念を提唱している。ちなみにプラトンの最高の生徒がアリストテレスだ。プラトンとアリストテレスはよい師弟関係だ。ところでプラトンの本は主としてソクラテスが語り手となった対話編だ」