2017年05月26日

J-PARCの放射能漏れ事故について(ブログ その101)

「高速増殖原型炉「もんじゅ」の点検漏れに続き、日本原子力研究開発機構の施設で、またずさんな安全管理の実態が浮き彫りになった。原子力に携わる組織として「失格」の烙印を押されても仕方ない。組織を抜本改革し、安全意識の再構築を図る必要がある。原子力機構を所管する文部科学省の監督責任も重い。」

という記事にびっくりしました。今度は基礎研究分野、原子力機構と高エネルギー加速器研究機構(KEK)が共同運営する加速器実験施設「J-PARC」(茨城県東海村)が? J-PARCというのは、基礎科学の研究が実施されている大強度電子加速器施設です。ここでの実験中の事故、金が蒸発、放射性物質が漏れ出た、というニュースが5月25日報道されました。内部被ばくしたということで大騒ぎした模様です。そこには、事故を隠ぺいしたということが1つの問題になっていました。 

実は、私はこの数日ニュースを見ていなかったので、このニュースに気が付かず、昨日京大物理教室の方にあって知りました。「事故を隠していたのが問題になっている!」というのです。
え、J-PARCが事故を隠ぺい?そんなことするかな?
びっくりしていろいろ探しましたが、昨日夜には何も報道されていないようですし、インターネットをいても出てこないので心配していました。被ばく量は原子力関係従事者の基準値内のようだということだけ分かりました。「安全性を優先する姿勢がみじんも感じられない」といわれるとギョッとしました。これが起こったのは5月23日だったということです。

しかし、この事故については判断した時点で公表をしておりますし、諸機関への報告もしています。と共に、すでにJ-PARCのトップページにニュースとして一般の皆様にも公表しています。その記事

2013.05.26:J-PARC ハドロン実験施設における作業者の被ばくについて
2013.05.2:J-PARC ハドロン実験施設におけるトラブルについて(被ばく評価の状況)
2013.05.25:J-PARC ハドロン実験施設におけるトラブルについて(追加資料)
2013.05.25:J-PARC ハドロン実験施設におけるトラブルについて

から、次々と調査に取り組んでいることが分かると思います。ですから全貌が確定できる日は近いでしょう。

新聞のニュース等はしっかり事実を報道し、この事故まで原子力の一連の関連で報道するべきでなく、上記の高エネルギー研究所の責任としてなされている報告を精査したうえで、正確な情報を流してほしいものです。昨今の科学者に対する不信感を助長するような言い方は、かえって事態を混乱させるだけではないでしょうか。