2019年10月19日

夏の行事 若者の親子理科実験教室(ブログ その142)

夏休みの真っ最中、たくさんの子どもたちが熱い中を親子理科実験教室に来てくれています。

夏休みの親子理科実験教室は、例年のごとく若者たちの企画で行われています。
子どもたちに年齢が近いというだけでなく、一から始めて作っていく若者の熱意が感じられる企画に、ベテランの先生方とはまた一味違った親しみと新鮮さで子どもたちの心を惹きつけるのです。

8月3日と4日に「酸性とアルカリ性を化学する!」というタイトルで、 夏休み集中コース第1弾が行われました。
子どもたちは今までよりさらに元気で、たくさんの質問をしました。

「モノをずーっと分けていくと、ツブツブからできているのだよ。これを”原子”といいます。」「体の皮膚も骨も植物も、この世の中のものはみんな原子からできているよ」

と講師の小伊藤君が説明すると、

「え?ほんなら火も原子からできているの?」と子ども達、

「火はエネルギーというもので、チョットものとは違うなあ」と言うと

「だって、さっきなんでも原子からできているって言ってたやんか」と言われ困ったしまいました。

で、おせっかいな私は横から出て行って

「あのね、モノは原子からできているけど、ホラ、このあたり電波ってものが飛んでいるのは知っているよね、あれはちょっとモノとは違うんよ。これも光の仲間で、火が燃えていると光が出てくる。光を出しているのはものだけどね。」「光の玉は、光子といって、また違うものです。」

「ほんなら電子は?」

おませな子がいるものだ。

小伊藤君が横から「あ、原子ももっと細かく分けると、原子の中に電子があるのや。だから電子は原子を作っている材料なんや。」

「へえ?原子はまだ中になにかあるの?」

となかなか鋭い質問がどんどん出てくる。

小学校では原子を教えないのが日本の教育。でも子どもたちは立ち止まらない。小伊藤君はできるだけ難しい事に触れないでおこうとしていても止まりません。次々と質問してくるのです。
休憩時間に、親御さんが「子どもたちがいっぱい質問するので、プレゼン通りいきませんね」と言って下さったが、ほんとに、うれしい悲鳴です。
原子の話もいつかじっくり子どもにわかるような形でお話してみたいなあと思ったりしています。

あとの保護者のアンケートに「一度素粒子の話をしてください」とありました。そうやね。秋にはお話の会をやってみようかな、などと思っています。
「モノが原子でできている」という考えは、なかなか認められなかったこと、アリストテレスとデモクリトスのルクレチウスの論争はとてもおもしろいです。
以前に実験教室でアトム(原子)の話をしたときに紹介した記事がありますのでご覧ください。

これに続いて、次回は8月17日・18日に夏休み集中コース第2弾を開催します。
タイトルは 「カイメン動物ってなんだ?その不思議な再生能力に迫る!」です。

講師の 大川さんはドクターコースで、現在京都大学から理科学研究所に変わられてのですが、海綿を一生懸命子ども達のために飼って下さっています。

こうした中で、研究室の船山典子先生先生が「大川さんが、私たちの研究対象である淡水性のカイメンを使って実験をしてくれることで、この生き物、生物学、そして私たちが不思議だ、知りたいと思って取り組んでいることを少しでも知っていただける機会であることは大変嬉しい、ありがたいことと思っております。」と言って下さり、また、当日必要が実験器具などをお貸しいただけることになり、とても心強く思っています。

大川さんの実験、きっと参加者に楽しんでもらえると思います。このようにして京都大学の生物科学専攻 生物物理分子発生分科の教室に支援いただけることは、民間でNPOを立ち上げ、科学を広めるために苦労しながら続けている私たちにとってどんなに励ましになるかわかりません。本当にありがたいことと思っております。
当法人ホームページ内にある、大川さん担当の実験教室、夏休み集中コース第2弾の講座案内にもご紹介させていただいております。

カイメンは進化の最も早い時期に登場した動物で、体中にたくさん穴のあいた復路のような形をしているのだそうです。こんな袋みたいな動物、どんなものを食べ、どんな暮らしをしているのでしょうね。

そういえば佐藤勇樹さんが、プラナリアを取り上げた親子理科実験教室を開催したのが一昨年の夏でした。
担当講師の佐藤勇樹君は、今はJT生命誌研究館にお勤めです。いつもなら、いっぱいになってお断りしなければならないことも多いのですが、お盆明け直後ということでまだまだ余裕があります。この機会にぜひお越しください。