2024年04月20日

研究会ニュース

参加者へのご注意(研究会ニュース No. 4)

参加者の皆様に

世話人一同

<原子力・生物学と物理>研究会にご参加いただきありがとうございます。ホールの固定席は140席ですが、都合で当日欠席の方などもみこして150名の定員といたしました。参加者は、

物理学関係:教育関係:原子力関係:生物医学関係:市民:環境問題

の人数は、ほぼ、

50:30:20:20:15:15

という構成です。いわゆる研究者ばかりでなく、学校の先生、関心の高い市民の皆さんが集まってくださったことは、豊かな内容を盛り込める素晴らしい機会になるのではと期待しています。

今回の研究会は、プログラムを見てわかりますように、技術的な問題などの議論を詰めるということで、東電の技術者、それに批判を持つ技術者、ICRPの国際委員を務めておられる方、さらに放射線防護と放射線医療に携わる科学技術者の講演があり、いろいろな立場をお持ちの皆さんの知見を集めることができると思います。3日目は放射線教育に携わる小学校から大学、そして社会教育まで含めた様々な実践から得られた知見が語られると思います。時には専門の中のことしか知らなかった科学者が、広い視野からの鋭い質問やいわゆる非専門家からのご意見から学ぶ機会ともなるでしょう。異分野間の交流の機会を十分に生かした討論をしたいと思っています。

今回は純粋に科学的議論が行われる場所で、政治は持ち込まないことが前提です。目的とするところは、立場を超えて一堂に会して議論できる機会を作り、今後の領域横断的なテーマの解明に協力できるネットワーク形成の基礎を作りたいということです。原子力発電所事故をめぐって、様々な問題が噴出しましたが、こうした様々な立場の方々が議論できる機会を持つことは、とても今大切です。私たち自身が正確に判断するための分野横断的な学問の取り組みに向けて、この機会をできるだけ有効に使ってください。

3.11以降、社会における科学(者)の役割について、悩み考えてこられた方も多いことと思います。8日からの基研主導研究会では、上記のようにサイエンスに的を絞った純学問的な議論を行いますが、3.11が突き付けた「科学者は社会に何ができるのか」という問題は、ここでは議論いたしません。これに先立ち、3・11以後の科学の在り方を考え、これからの長い年月にわたる展望をもつために、被災された方々と科学者がお互いの経験を語り合い、率直に意見を交換する機会ももちました。ここでは、科学者の社会的責任を前面に立てた議論もいたしました。決して、こうした問題を避けているのではないことをくれぐれも心に留めておいていただきますように。

なお、懇親会にも、コーヒータイムのおやつにも、福島から取り寄せいたものを取り入れました。ご了承ください。